授粉~受精に至る過程の調査結果より、受精に要する時間がその後の結実や種子充実度に影響を与える場合とそうでない場合とがあり、その違いは用いる両親の倍数性が関与していると判断された。また得られた種子の充実度が高い場合でも発芽が良好な場合とほとんど発芽がみられない場合とがあること、また本属における複相的単為発生現象については、受精に要する時間がその発生のキーとなっている可能性が示唆された。 交雑和合性が低く、通常の交雑では雑種得ることが不可能であった組合せで、新たな胚珠培養方法を試み、長期にわたり発芽がみられない胚珠の発芽促進に効果的な手法を確立し、新たな雑種を得ることに成功した。
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