研究課題/領域番号 |
25450041
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
近藤 悟 千葉大学, 園芸学研究科, 教授 (70264918)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 青色LED / 赤色LED / アブシシン酸 / アントシアニン / 糖濃度 |
研究実績の概要 |
半閉鎖型植物工場でブドウを供試し、収穫期が12月となる抑制栽培を行った。一般に太陽光では6月から12月に向け赤色光の比率は上昇し、一方青色光の比率は下降する。ブドウ樹は8月から赤色あるいは青色LEDで日の出前3時間および日没後3時間の夜間に照射された。内生アブシシン酸およびアントシアニン濃度は、ベレゾーン期にVlMYBA1-2およびVlMYBA2の発現と同様に、青色あるいは赤色LED照射区で増加した。この結果は、ベレゾーン期のVlMYBA1-2およびVlMYBA2の発現がアントシアニン合成のために重要であることを示唆する。果皮中の糖濃度の増加も赤色あるいは青色LED照射区で観察された。本試験の結果は、12月収穫のブドウ抑制栽培において、着色および糖濃度の向上に夜間のLED照射が有効であることを示し、更に内生ABA、アントシアニン、および糖濃度の相互の関連性を示唆する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、太陽光で赤色光の比率が上昇する栽培条件下で、本研究の目的である、内生アブシシン酸と赤色あるいは青色の光質との関連が明らかとなった。また内生ABA、アントシアニン濃度および糖濃度との相互の関連性が示唆され、計画通り進展している。
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今後の研究の推進方策 |
ブドウ果実のアントシアニン合成と内生アブシシン酸との関連性を明らかにするため、アブシシン酸受容体阻害剤あるいはアブシシン酸合成阻害剤を供試し、関連性を明らかにする。
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