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2014 年度 実施状況報告書

花弁に蓄積されるカロテノイドのエステル化の機構およびその役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25450051
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

岸本 早苗  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 本部総合企画調整部企画調整室, 主任研究員 (70355717)

研究分担者 大宮 あけみ  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 花き研究所花き研究領域, 上席研究員 (50355715)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードカロテノイド / 花き / 花弁 / エステル化
研究実績の概要

昨年度の解析より、ペチュニアでは、ビオラキサンチンやネオキサンチンのみエステル体となっており、その他のキサントフィル類は大部分がフリー体であったことから、エステル化酵素に基質特異性があることが推測されている。花弁でのカロテノイド生合成系酵素遺伝子の発現解析を淡黄色のペチュニア品種及び近縁種であるカリブラコア濃黄色品種を用いて行った結果、ペチュニア花弁ではビオラキサンチン合成酵素であるZEPの発現が非常に低いことが明らかになった。ペチュニア淡黄色品種においてはカロテノイドエステル化酵素の基質であると考えられるビオラキサンチンやネオキサンチンの生成量が少ないためにカロテノイドエステル体が作られず、結果としてカロテノイド蓄積量が低いものと推測された。
そこで、元々持つビオラキサンチンを増加させるために、近縁種であるカリブラコアおよびトマト花弁由来のZEP(ビオラキサンチン合成酵素)を花弁で特異的に発現するキクアントシアニン合成酵素由来F3Hプロモーターおよび全身発現性である35Sプロモーターに結合し、発現ベクターを構築した。
さらに、昨年度得られたジニア及び黄花イポメア属野生種の花弁から得られたエステラーゼ-リパーゼホモログの発現ベクターの構築を行った。これらのホモログは有泉ら(2014)によって報告された花弁のネオキサンチン、ビオラキサンチンをエステル化する働きを持つ遺伝子をコードするPYP1遺伝子と相同性が高く、カロテノイドをエステル化する酵素であることが裏付けられた。
これら発現ベクターを用いて淡黄色花色をもつペチュニア品種‘カリフォルニアガール’へ遺伝子導入を試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

人事異動により、研究業務に割ける時間が減少したため。

今後の研究の推進方策

形質転換体を獲得し、花弁におけるカロテノイド組成及び量について解析を行う。
カロテノイドエステル化酵素遺伝子の植物体内での発現動態を解析する。
カロテノイドエステル化酵素ホモログの酵素タンパクを大腸菌内等にて発現・精製し、そのin vitroにおける機能を解析する。

次年度使用額が生じた理由

タンパク質の発現・精製に係る実験、解析などが遅れているため。

次年度使用額の使用計画

タンパク発現用のベクター購入や抽出試薬等に使用する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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