シロイヌナズナでは,MEKK1が下流のMKK1/MKK2,MPK4と特異的なMAPキナーゼ経路を構成する.本経路は防御関連遺伝子の発現誘導に関与する.一方,経路因子の変異体はいずれも矮性を伴う構成的な防御反応表現型を示す.以上より,本経路には防御反応誘導と抑制の相反する機能が存在すると考えられた.この機構を解明するため,mekk1変異体表現型のサプレッサー変異体を単離し,さらに原因遺伝子としてSMN1を同定した.smn1変異はmekk1のみならずmpk4変異体の矮性及び表現型も抑制した.以上の結果から,上記経路の欠損はSMN1の活性化を引き起こし,一連の表現型を誘導する可能性が考えられた
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