研究課題/領域番号 |
25450066
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研究機関 | 国立研究開発法人農業生物資源研究所 |
研究代表者 |
菅野 正治 国立研究開発法人農業生物資源研究所, 耐病性作物研究開発ユニット, 主任研究員 (60242111)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | タンパク質リン酸化 / 病害抵抗性 / イネ |
研究実績の概要 |
BSR1::myc過剰発現イネのいもち病抵抗性を検定したところ、BSR1(mycタグなし)過剰発現イネとは異なり、いもち病抵抗性が見られなかった。このため、BSR1::myc過剰発現イネからのカルス作出や自己リン酸化活性の測定は行わなかった。 酵母two-hybrid法を用いて、野生型あるいはリン酸化活性を欠損した変異体型BSR1タンパク質と相互作用するイネタンパク質をスクリーニングしたところ、Hydroxyproline-rich glycoproteinファミリーの1つが野生型及び変異体型BSR1タンパク質の両方に相互作用した。そこで現在、RNAi法でこの遺伝子の発現を抑制したイネを作製している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年4月1日より平成28年3月31日までの1年間、研究代表者は農林水産省農林水産技術会議事務局研究調整課と併任になり、所属する研究所の統合に関する業務に従事した。併任業務は多忙で、研究課題の遂行が十分できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度には、変異体bsr1タンパク質 (Y63A) を過剰発現させたイネでいもち病や白葉枯病に対する抵抗性を検定し、チロシン自己リン酸化がBSR1過剰発現による病害抵抗性付与に及ぼす影響を明らかにする予定である。また、BSR1過剰発現イネにWRKY45あるいはOsNPR1発現抑制イネを交配した後代について、病害抵抗性を検定し、RKY45やOsNPR1がBSR1過剰発現による病害抵抗性付与に関与するかどうかを明らかにする予定である。 また、Hydroxyproline-rich glycoprotein (HPRG) 発現抑制イネの病害抵抗性を検定し、HPRGがイネの病害抵抗性に関与するかどうかを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年4月1日より平成28年3月31日までの1年間、研究代表者は農林水産省農林水産技術会議事務局研究調整課と併任になり、所属する研究所の統合に関する業務に従事した。併任業務は多忙で、研究課題の遂行が十分できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
自己リン酸化部位に変異を導入したBSR1の過剰発現イネの解析に必要な試薬等を購入する予定である。また、HRGP発現抑制イネの解析に必要な試薬等を購入する予定であり、これらを合わせて上記の金額を使用の予定である。
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