研究課題
基盤研究(C)
平成25年度においては、交付申請書に記載した「研究の目的」「研究実施計画」のとおり、窒素固定共生菌であるミヤコグサ菌(Mesorhizobium loti)に7つ、ダイズ菌(B. japonicum USDA110)に8つ存在するGS遺伝子について発現解析をおこなった。根粒菌ゲノムに存在するGS I、II、III遺伝子のSTM変異体 をミヤコグサ菌、ダイズ菌で入手し、感染処理後レオナルドジャーを用い人工気象室で栽培することによって、種子形成までの生育表現型を調査した。その結果、GSIが根粒特異的に発現増幅する遺伝子であることを明らかにし、更にミヤコグサ菌での詳細な解析により、GSI遺伝子を欠損させると根粒老化が促進され、着生根粒の中での無効根粒の割合が増大し、結果的に窒素固定活性も減少することを明らかにした。この結果はJournal of Plant Physiology誌に発表した。NAD-、NADP-malic enzyme のバクテロイド化に伴う遺伝子発現、M. loti 銅メタロシャペロン遺伝子についての、遺伝子発現解析及び根粒活性への影響についての生化学的解析についても解析を継続した。根粒菌ゲノムDNA配列データ及び我々がプロテオーム解析で得た根粒発育時期別遺伝子発現データの結果を利用して、上記遺伝子プロモーター領域を解析し、セルフクローニング手法で組換え体を作成するためのプロトコールを開発する研究もプロトコール開発を継続した。
2: おおむね順調に進展している
平成25年度においては、交付申請書に記載した「研究の目的」「研究実施計画」のとおり、窒素固定共生菌であるミヤコグサ菌(Mesorhizobium loti)のGS遺伝子について発現解析をおこない、根粒菌ゲノムに存在するGS I、II、III遺伝子のうちGSIが根粒特異的に発現増幅する遺伝子であることを明らかにし、更にミヤコグサ菌での詳細な解析により、GSI遺伝子を欠損させると根粒老化が促進され、着生根粒の中での無効根粒の割合が増大し、結果的に窒素固定活性も減少することを明らかにした。この結果はJournal of Plant Physiology誌に発表した。
交付申請書に記載した「研究の目的」「研究実施計画」のとおり、おおむね順調に進行している。今後は、実施計画書に記載した方策を実施するとともに、根粒菌遺伝子セルフクローニングに結びつく方向を検討する。
遺伝子発現解析のために購入予定の酵素キット類の購入を次年度に延期した。根粒菌共生遺伝子の発現解析を購入予定の酵素キット類を用いて行う。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Journal of Plant Nutrition
巻: 36 ページ: 1424-1438
10.1080/01904167.2013.793712
Journal of Plant Physiology
巻: 171 ページ: 104-108
10.1016/j.jplph.2013.10.015