ビフィズス菌が腸内で生存するための分子機構については,ビフィズス菌の遺伝子変異導入系が十分確立されていないため,不明な部分が多い.本研究では,ビフィズス菌のトランスポゾン変異導入法と次世代シークエンサー解析を組み合わせて,ビフィズス菌の腸内での生存に寄与する遺伝子を同定することを目的とした. 研究の成果として,まず変異導入の宿主となるビフィズス菌株の完全長ゲノム配列を決定した.さらに転移因子ISBlo11およびHimar1C9を用いて,2種類のトランスポゾン変異導入系を確立した.本研究により,ビフィズス菌が腸内で生存する機構を分子レベルで解明するための基盤技術を整備することができた.
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