| 研究課題/領域番号 |
25450098
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 岐阜大学 |
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研究代表者 |
横山 慎一郎 岐阜大学, (連合)農学研究科(研究院), 特別協力研究員 (30291008)
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| 研究分担者 |
鈴木 徹 岐阜大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20235972)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 腸内細菌 / イソフラボン / daidzein / equol / O-DMA / 遺伝子 / ゲノム |
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| 研究概要 |
本研究は、これまで明らかにしてきたダイズイソフラボンの代謝に関わる腸内細菌の研究を発展させ、より健康福祉に役立てるための基礎知見を得るものである。すなわち、イソフラボンの一種であるDaidzeinを、Equol あるいはO-DMA に代謝する能力を有する腸内細菌の包括的な比較ゲノム解析を行い、イソフラボン代謝に関わる遺伝子群、および代謝菌の分類学的な知見を得る。また生体内におけるこれらの菌の存在割合と代謝物量との相関を明らかにすることで、今後の研究が待たれるイソフラボン摂取と腸内フローラ、生理作用および健康影響の関係を解明する研究の礎とする。平成25年度は、このうちequol生産腸内細菌であるEggethella sp. YY7918株のequol代謝経路について、大腸菌を用いた遺伝子組換え実験により、daidzeinから2つの中間代謝物を経てequolに変換されること、この代謝に関わる3つの遺伝子を同定したこと、さらにはこの代謝を助ける1つの遺伝子の存在を明らかにした。本知見はequol代謝に関わる遺伝子群をベンチマークとした比較ゲノム解析を可能とする。今後、複数のequol生産腸内細菌のゲノムを解析し、その遺伝学的意義について明らかにする。また、O-DMA 生産腸内細菌についても、すでに単離しているClostridium rRNA cluster XIVa SY8519株のゲノム情報をもとに、O-DMA 代謝に関わる遺伝子群を明らかにし、新たに複数株のO-DMA 生産を得ることで、同様の解析を進める。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
YY7918株菌のequol代謝経路については、大腸菌を用いた遺伝子組換え実験により、daidzeinから2つの中間代謝物を経てequolに変換されること、この代謝に関わる3つの遺伝子を同定したこと、さらにはこの代謝を助ける1つの遺伝子の存在を明らかにすることができた。その他のequol生産菌のゲノム解析においては、シークエンスに供するための準備は終了しているものの、シークエンサーによる分析遅延に伴い、比較ゲノム解析に遅れが生じている。また、SY8519株菌のO-DMA代謝経路については、候補遺伝子の推定は行ったものの、遺伝子組換え実験に成功していない。
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| 今後の研究の推進方策 |
遅延しているequol生産菌のゲノム解析については、平成26年度前半をめどに終了させ、研究計画のスケジュールに合わせる。SY8519株菌のO-DMA代謝経路解析については、幅広い宿主系、特に嫌気性菌を用いた遺伝子組換え実験を試み、代謝関連遺伝子の同定を進める。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
平成25年12月までに、イソフラボン代謝腸内細菌10株の全ゲノム解析を行い、平成26年3月までに、解析結果を基にイソフラボン代謝遺伝子群の比較ゲノム解析を行う予定であったが、シークエンサー機器の不調によるゲノム解析の遅延に伴い、その成果公表のための学会発表に要する旅費、参加費、および論文作成のための英文校正費、投稿料の執行にも、遅れが生じた。
平成26年6月頃までにシークエンサー機器の復旧が見込まれるので、平成26年9月までに、イソフラボン代謝腸内細菌10株の全ゲノム解析を行い、平成26年12月までに、比較ゲノム解析を終了させる。持ち越した予算はこの解析に充てる予定。
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