研究課題/領域番号 |
25450116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
加藤 雅士 名城大学, 農学部, 教授 (70242849)
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研究分担者 |
志水 元亨 名城大学, 農学部, 助教 (20423535)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 麹菌 / HapX / CCAAT / 転写因子 / 鉄の恒常性 |
研究概要 |
1)HapB/C/EとHapXとの相互作用の解析:推定相互作用ドメインを欠くような部分欠失変異HapXや同ドメイン内に変異を有するリコンビナントタンパク質を作製した。変異HapXとHapB/C/E複合体とのin vitroでの相互作用をゲルシフト解析により確認するために必要となるアッセイ系の構築を行った。非アイソトープの系でゲルシフトアッセイが可能となった。HapXとの相互作用解析についてはH26年度も継続して行う。さらに、変異HapXをHapX欠失株に導入して鉄の欠乏条件下で解析したところ、推定相互作用ドメインに変異を導入すると、HapXの機能がほとんど無くなることが明らかとなり、in vivoでのHapB/C/E相互作用ドメインの重要性が示された。 2)C末端のシステインに富む領域に着目した鉄硫黄クラスターの存在の証明:大腸菌を用い、リコンビナントタンパク質をmgオーダーで調製することに成功した。分光学的にこのリコンビナントタンパク質を解析したところ、鉄硫黄クラスタータンパク質様の吸収スペクトルを示すことができた。さらに、酸化状態、還元状態におけるスペクトルの比較解析はH26年度でも引き続き継続する。 3)HapXと相互作用するタンパク質の同定:hapX欠失株にTAPタグ(Tandem Affinity Purification Tag) 等を融合したHapXを発現する系を構築した。温和な条件でHapXを精製したところ、HapXと相互作用している因子がいくつか検出された.現在、TOF-MS 等の質量分析器で解析をすすめている。 4)鉄関連遺伝子プロモータ領域に対するエピジェネティック解析:鉄関連遺伝子プロモータ領域に対するChIPアッセイについては、現在検討中であり、H26年度に継続して計画を遂行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに順調に研究は進展している。H26年度も継続して研究を遂行する実験がほとんどであるので、計画に従って、粛々と研究を遂行する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ほぼ、想定した計画通りに研究は進展している。相互作用ドメインの解析については、当初想定したin vitro解析の結果のみでなく、in vivoでの解析にまで踏み込んで結果を出すことも可能な状況になってきた。本課題終了後の研究の展開に役立つことを見据え、研究を遂行したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
無理に文具などの廉価な消耗品を購入する以外に残額を0にすることが困難であったため、残額の有効利用のために次年度使用額が生じた。 必要な試薬などの消耗品の購入に充てることで有効利用する。
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