| 研究概要 |
１．カナダ産イチイTaxus canadensisからN-ホルミル側鎖を持つタキサン等を単離、構造決定した。中国産ハーブから細胞毒性を有するフラボノイドや各種テルペン類を単離、構造決定した。中国産マングローブから、新規なアザスピロ骨格を有するリモノイド類等を単離、構造決定した。
２－１．植物成分エチノピン合成においてPauson-Khand反応を基点としてトリシクロ環骨格の新たな構築法の検討を行った。２－２．マオエクリスタルＶの新規合成経路において、ブロモエーテル化反応を用いて、５員環エーテル（ＴＨＦ）環の構築に成功した。アルキン導入からの減炭によるＣ１単位導入、ラクトン環形成を試みた。２－３．海洋スポンジの成分コルチスタチン類の新規アナログEI-hybrid A,B,C,D４種の新規合成に成功した。２－４．自食作用を誘導する海洋天然物クリオナミン類の合成研究を行い、Dのジラクトン骨格の光反応を用いたモデル合成に成功した。ステロイド母核の効率的合成も行った。２－６．抗生物質プラテンシマイシンの骨格合成において、鍵反応の基質である5,5,5-三環性骨格化合物の合成を、ヨードラクトン化を利用して達成した。２－６（２）．サンクトリドＡのポリケチド部分に相当するラクトン中間体を合成した。２－７．抗生物質エナシロキシン類において、シクロヘキサンカルボン酸部分をキナ酸を原料として立体選択的に合成することに成功した。また、ポリエンＣ１’ーＣ１５’部位の部分合成を行った。新規ジアニオン型反応により、Ｃ９’ーＣ１５’部位とＣ１６’－Ｃ２３’部位のカップリングに成功した。
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