研究課題
1.新規骨格・活性化合物の探索イチイ属樹木(Taxus canadensis)針葉のメタノール抽出物から、2種の新規タキサングリコシド誘導体を単離し、構造決定した。中国内においてマングローブ(Xylocarpus granatumなど)から、3種の新規リモノイド(ジテルペノイド)を単離し、構造決定した。Streptomyces属放線菌から、ラジカル捕捉能を有するjulichrome類12T061A及び12T061Cを単離し、構造決定した。前者は、HepG2細胞において腫瘍成長抑制活性も示した。2.新規骨格・活性化合物の合成研究海洋環形動物の生産する新規ポリケチド=アミノ酸=スルフィドであるテレパミドについて、アミノ酸部位に関するフェネチルアミンを用いたモデル合成を行った。アミノ基を蓚酸ハーフエステルと縮合後、ホルムアルデヒドを用いて5員環環化させた。これにイソプロピル基をグリニャール反応で導入し、モデル骨格を得た。ポリケチド部位については、チオケトンの還元反応とアルドール反応による骨格構築を行った。抗腫瘍性を示す植物成分マオエクリスタルVの合成研究を行った。新たに、エノールトリフラートの金属カップリング反応を利用することで、C1単位であるシアノを導入することに成功した。抗へルペスウィルス活性を有するポコニンC類の骨格合成を達成した。鍵反応に金属触媒クロスカップリング反応を用いた。藍藻成分サンクトリドAについて、アミド部分とヒドロキシ酸部位の縮合、ヒドロキシ酸部位とブチン酸部位の縮合をそれぞれ行った。同じく、ラクトンの開環によるアミド部位のモデル合成に成功した。抗生物質エナシロキシン類の全合成研究では、C1'-C8'ポリオール部とC9'-C15'ポリエン部をそれぞれ合成し、両者のカップリングを行った。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 4件、 査読あり 8件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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