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2013 年度 実施状況報告書

ハマナス花弁由来加水分解性タンニンによるアレルギー抑制機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25450160
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北見工業大学

研究代表者

新井 博文  北見工業大学, 工学部, 准教授 (70295848)

研究分担者 山田 耕路  九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60158186)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードアレルギー / ポリフェノール / タンニン / テリマグランジン / ヒスタミン / ロイコトリエン
研究概要

本研究は、ハマナス花弁由来加水分解性タンニンのアレルギー抑制作用効果をマスト細胞を用いたin vitro実験で明らかにすることを目的とする。
1)ハマナス花弁加水分解性タンニンの単離・精製:ハマナス花弁から加水分解性タンニンとしてテリマグランジンI、テリマグランジンII(オイゲニイン)、カスアリクチンを単離・精製した。
2ー1)加水分解性タンニンのヒスタミン放出抑制活性:ラット好塩基球由来細胞株(RBL-2H3)を抗原抗体反応により刺激して脱顆粒を誘導し、培養上清中に放出されるヒスタミンを逆相HPLC/蛍光検出で定量した。テリマグランジンIおよびテリマグランジンIIのヒスタミン放出抑制活性はほぼ同程度であり、20マイクロモル/Lで約50%抑制した。カスアリクチンは両者よりも弱い活性であった。これらの結果から、加水分解性タンニンのヘキサヒドロジフェノイル基がヒスタミン放出抑制活性に関与していることが示唆された。テリマグランジンIのヒスタミン放出抑制活性は、ケルセチンやエピガロカテキンガレートよりも有意に高かった。なお、テリマグランジンIの細胞毒性は100マイクロモル/Lまで認められなかった。
2ー2)加水分解性タンニンのロイコトリエンB4放出抑制活性測定:マウス骨髄由来細胞株(PB-3c)をカルシウムイオノフォアにより刺激し、培養上清中に放出されるロイコトリエンB4を逆相HPLC/UV検出で定量した。テリマグランジンIはロイコトリエンB4放出を100マイクロモル/Lで約40%抑制した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、ハマナス花弁由来加水分解性タンニンのアレルギー抑制作用効果をマスト細胞を用いたin vitro実験で明らかにすることであり、平成25年度の目標は、1)ハマナス花弁加水分解性タンニンの単離・精製および2)加水分解性タンニンのケミカルメディエーター放出抑制活性の評価である。
達成度はおおむね順調であると判断される。

今後の研究の推進方策

ハマナス花弁中にはテリマグランジンIが最も多く含まれること、ロイコトリエンB4放出に対しては抑制活性が低いことから、次年度以降はテリマグランジンIのヒスタミン放出抑制効果メカニズムの解明に絞って検討する方針である。

次年度の研究費の使用計画

機器分析による消耗試薬を節約する工夫をしたこと、研究成果発表を行うための旅費を別予算から支出したことによる。
細胞内シグナル伝達物質のより詳細な解析を行うための試薬購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ハマナス花弁由来加水分解性タンニンによるアレルギー抑制作用2013

    • 著者名/発表者名
      新井博文, 高谷祐介, 笹山志穂, 戸田一也, 高橋良輔, 山岸喬, 宇都宮紋, 高杉美佳子
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会
    • 発表場所
      名古屋大学(愛知県名古屋市)
    • 年月日
      20130524-20130526
  • [学会発表] Inhibitory effect of tellimagrandin I in Rosa rugosa petals on allergic reaction2013

    • 著者名/発表者名
      Arai, H., Takaya, Y., Sasayama, S., Toda, K., Takahashi, R., Yamagishi, T., Utsunomiya, A., Hosomi, R., Fukunaga, K., and Takasugi, M.
    • 学会等名
      American Oil Chemists' Society
    • 発表場所
      Palais des congres de Montreal(カナダ、モントリール市)
    • 年月日
      20130428-20130501

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公開日: 2015-05-28  

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