ヒト免疫細胞グルカン受容体をカイコ-バキュロウイルス発現系により融合タンパク質として発現させ、その結合特異性を解析した。この組換えグルカン受容体は特異的にある種のグルカンに結合したが、他の糖質には結合しなかった。このグルカン結合は可溶性グルカンであるラミナリンやラミナリオリゴ糖によって阻害されたが、他の糖質では阻害されなかった。さらにヒトのグルカン受容体の首ドメインとオリゴ糖鎖はリガンド結合活性や結合特異性に影響を与えなかった。これらの結果は、本組換えヒトグルカン受容体が厳密な結合特異性を有するため、生体内のリガンドや免疫賦活糖質の同定のためのプローブとして有用であるということを示唆している。
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