トレハロースが持つ生体構成成分の保護・安定化効果について、水和特性からみた新規なメカニズムを提唱した。本研究では、トレハロースが芳香族アミノ酸と直接相互作用することを実験的および理論解析により明らかにした。次に、トレハロースのタンパク質凝集抑制作用として、βアミロイドの凝集反応について検討し、トレハロースはβアミロイドと直接作用してβアミロイドの凝集を抑制することがわかった。トレハロースの疎水ポケットにβアミロイドの疎水基が作用し、疎水基同士の相互作用を抑制することによると考えられ、トレハロースの新たな水和特性が示唆された。
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