ビタミンAの代謝産物であるレチノイン酸の存在下では、GM-CSFによってレチノイン酸産生酵素RALDH2とCD103を発現する樹状細胞(DC)が誘導された。それに続くintegrin β1シグナルによって、炎症性サイトカイン産生能を誘導することなく、DCの活性化とRALDH2発現が増強された。このDCは小腸指向性Foxp3+誘導型制御性T細胞を誘導し、デキストラン硫酸ナトリウム誘発性大腸炎モデルマウスの症状を軽減した。しかし、ビタミンA欠乏下では、腸上皮細胞のTNF-α産生が増加することによってDCによる炎症性T細胞誘導が亢進し、アレルギー炎症反応が惹起されることが示唆された。
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