農作物に豊富に含まれるアントシアニンやケルセチンといったフラボノイドは、吸収後、速やかに胆汁から排出される。胆汁中には、様々な脂質が含まれているが、胆汁中のフラボノイド代謝物が胆汁の組成に与える影響は十分わかっていなかった。そこで、胆汁中フラボノイド代謝物の役割をラットおよびマウスで検討した。 アントシアニン摂取により、短期的に胆汁中に中性脂肪が排出され、肝臓中の中性脂肪も減少した。一方、ケルセチン摂取により、中性脂肪以外の胆汁中の脂質が全般的に減少した。次に、アントシアニンを豊富に含む黒大豆成分を胆石形成ラットに投与したところ、胆石症の発症率が減少する傾向がみられた。
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