研究課題
昨年度までに得られたEucalanidae科とCalanidae科の生活史戦略と卵サイズに関しての研究結果を国際会議および国内学会にて成果報告として発表を行った。本研究の成果は、両科各種の生活史戦略の違いに対応し、雌成体の体サイズと卵サイズの関係が異なり、表層性種はK-戦略者、OVM種はr-戦略者に大別されること新たに示したものである。また、横浜国立大学臨海環境センターに保存されている相模湾沿岸域の動物プランクトンのモニタリング試料を活用し、2012年から2016年までのEucalanus californicusの経年的な出現傾向と生殖腺の発達段階の解析結果に関して、国内学会で発表を行った。上記に加えて、本年度あらたにCalanidae科の遺伝的に近縁な姉妹種2種、Calanus sinicusとC. jashnoviの卵サイズと卵生産速度を解析し、両種の卵への資源投下量(体炭素に対する相対的なクラッチ炭素量)が同じであるにもかかわらず、両種の生活史戦略の差異に対応して、卵サイズを変化させていることを明らかにした。本研究の成果を国内学会にて発表した。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 2件)
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