2008~2014年に土佐湾で採集したプランクトン試料を分析し、肉食性動物プランクトンであるポエキロストム目オンケア科とコリケウス科カイアシ類とヤムシ類について、群集構造、種別の季節変化、鉛直水平分布を明らかにした。但し、ヤムシ類については、顕微鏡での行動観察では、肉食ではなく溶存・粒状有機物食であるという仮説を支持するような水を飲み込む行動が時折見られた。上記分類群と大型肉食性カイアシ類であるユーキータ科が土佐湾のシラス漁獲CPUEの変動と相関するかどうかを調べた結果、どの分類群も有意な相関がなく、肉食性ネット動物プランクトンによる魚資源への影響はないことが示唆された。
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