次世代シーケンサーを用いて、イワナの親子判別推定に用いる3塩基および4塩基繰り返し配列の多型的マイクロサテライトDNA(msDNA)を8遺伝子座探索した。イワナの自然集団を対象とした野外調査を実施し、2005年から2013年までに採集された親個体と当歳魚のmsDNAデータをもとに親子判別推定を行った。また、継代飼育魚の次世代資源への貢献度を評価するために人工河川への移殖放流実験をおこなった。その結果、天然魚・養殖魚ともに、繁殖成功度に大きな個体差が確認され、親魚の体サイズと繁殖成功度との間に明瞭な関係は認められなかった。
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