研究課題/領域番号 |
25450292
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人水産総合研究センター |
研究代表者 |
柳本 卓 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, 主任研究員 (30443386)
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研究分担者 |
梨田 一也 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, 主任研究員 (10371882)
丹羽 洋智 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, 主幹研究員 (60372083)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | マイワシ / 集団構造 / コアレセントシュミレーション / mtDNA / メタ集団 |
研究概要 |
マイワシは世界中の温帯域から亜寒帯域に生息し、水産上最も重要な魚種の一つである。しかし、その集団構造は明らかになっておらず、資源管理のために調べる必要がある。本報告では、日本周辺のさまざまな海域で漁獲されたマイワシを用いて、mtDNAのD-Loop領域の塩基配列分析を行い、その地理的変異性について検討した。 秋田県沖、新潟県沖、天野橋立、五島列島、天草沖、吹上沖、土佐湾、茨城県沖、北太平洋の沖合3カ所の計11カ所から集めたマイワシを用いた。マイワシの筋肉組織を約10mg摘出し、粗DNAを抽出した。D-Loop領域を含む領域をPCR法で増幅し、サンガー法で塩基配列を決定した。得られた塩基配列からハプロタイプを求め、海域ごとのハプロタイプ頻度を元に集団解析を行った。 マイワシ285個体について、約1661bpの塩基配列を決定した。ハプロタイプは239個出現し、ハプロタイプ多様度は0.995であった。pairwiseFSTでは、集団間に有意な遺伝的異質性はなかった。また、集団間の遺伝距離から集団間の関係をNJ図で作成したところ、物理的な距離にかかわらず、クレードができていた。AMOVA分析を行ったところ、有意な差はなかった。本研究結果から、日本周辺に分布するマイワシ集団間に遺伝的な差はなく、一つの大きな集団を構成している可能性が考えられた。 また、マイワシのミトコンドリアDNAの塩基配列を用いたコアレセント・シミュレーションによる加入過程について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、日本周辺海域のマイワシのサンプルを収集した。中央水産研究所の資源部の協力で土佐湾沖、銚子沖、及び北太平洋沖合のマイワシを、西海区水産研究所の資源部の協力で長崎県沖のマイワシを、秋田県水産振興センターの協力で秋田県沖のマイワシを収集することができた。当初の予定通り、水産研究センター内の各研究所に依頼して、マイワシのサンプルを収集することができた。 これらのマイワシのmtDNAD-Loop領域の塩基配列を調べ、その2次元的な遺伝的変異性について調べた結果、マイワシの集団間に差はなかった。本研究成果については、学会で発表を行っており、研究は順調に進展していると考えられた。
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今後の研究の推進方策 |
マイワシ分析用のマイクロサテライト領域の検討を行う。 また、太平洋系群の主産卵場である土佐湾で1990年代から経年的に採集されたマイワシのmtDNA D-Loop領域の塩基配列分析を行う。 これらの塩基配列を用いて、コアレセント解析による遺伝的な多様性変化を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究で使用するソフトが次年度バージョンアップされるため、それらを買うために予算の使用を抑えた 本研究で使用するソフト等を購入し、他は当初の計画通り使用する
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