最終年度は前年度までの分析により明らかになった点、不明な部分を整理し、補足調査を実施し、最終的にナレッジを活用した六次産業化ビジネスモデル構築の条件を明らかにしその理論化を試みた。前年度に実施する優良事例への定性調査は上述したようにその分析視点が過去の進化プロセスに遡りその実態を解明する作業であり多くの困難をともなった。多くの事例に対して再調査および補足調査が必要であった。最終年度はそれらの補足調査に多くの時間を割くとともに、最終的にそれら事例の包括的整理を実施し理論化を進めた。水田農業におけるナレッジ活用型の6次産業化ビジネスモデル構築のための条件整備、支援方法等に一定の成果が得られた。しかし、集落営農をはじめとする水田農業においては、その初期の段階からの6次化の必要性の啓蒙、6次化推進のためのコンサルの重要性があらためて確認された。その点の効率的支援の在り方は今後の課題が明確となった。
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