農業生産基盤施設の老朽化により、農業生産に影響が及ぶ懸念がある。本研究では、農業生産基盤について、資本ストック額の将来予測モデルを開発し、農業生産性に対する貢献度を実証するとともに、地域動学応用一般均衡モデルによる政策シミュレーションにより、施設老朽化の進行による地域総生産や価格変化を通じた消費者余剰の変化を定量的に評価した。モデルを用いた将来予測により、アセットマネジメント施策による農業生産基盤施設の長寿命化効果が大きいが、それのみでは老朽化する全ての施設をカバーすることが困難なことを示した。
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