研究課題/領域番号 |
25450352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 農林水産省農林水産政策研究所 |
研究代表者 |
須田 文明 農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (70356327)
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研究分担者 |
後藤 一寿 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 研究員 (70370616)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | フランス / 薬用香料作物 / イノベーション / 育種 |
研究概要 |
我が国同様、フランスでも薬用香料作物への需要が増加している。それはとりわけ欧州の化学薬品に関するREACH指令により、人工的な合成医薬品の使用の厳格化などを通じて、自然な作物を原料とした需要が増加していることによる。さらには、有機栽培された薬用香料作物への需要が急増していることが明らかとなった。フランスではこうした作物は耕地面積の0.5%を占めるに過ぎないが、経営の5.3%を占めている。これらを栽培している農場の平均面積は66haであり、各農場は平均6haをこれらの栽培に当てている。モロッコを中心として地中海沿岸諸国からの輸入が増加している。 なお、後藤は、新品種による食農の連携方策を中心として、理論的な分析をてこに、応用研究を進めた。例えば成果として、単行本、後藤他編著『新品種で拓く地域農業の未来』(農林統計出版)を刊行し、「新品種による食農連携を実現する方法」、「機能成分高含有農作物の開発と消費者の期待」、などを執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
代表者の体調不良のため、予定していた海外出張ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きフランスの薬用香料作物全体について統計資料の収集に努めるほか、作物を絞り込み、実態調査を行う。さしあたり、ケルシー地方のサフランの調査実施を考えている。同地方のサフランは、伝統的に行われてきたサフラン栽培を復活させ、ラベルルージュとして認定されたほか、EUレベルでも、地理的表示PGIを取得している。サフラン栽培の伝統的なノウハウと地方景観との相乗効果から、ツーリズムを通じた地域振興の役割も担っているからである。 日本の薬用植物については、大阪大学大学院薬学研究科の高橋京子教授と連携して、後藤が、薬用植物の効能など、技術的観点から研究を補強する。さらに後藤は日本の富山県のハトムギの調査などを行い、薬用植物のバリューチェーンのモデルを構築する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者の体調不良のため、予定していた海外出張ができなかった。 平成25年度に予定していた海外出張ができなかったため、今年度に海外出張を複数回行う。 海外出張に際して必要なパソコンを購入する。
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