リサイクルした発泡スチロール品質の向上を目的として、発泡スチロールに付着する臭気を減らすいくつかの手法を取り上げ、その臭気低減効果を評価した。最初の研究ステップでは、魚臭で汚損した発泡スチロールを検出する目的で近赤外分光法を用い、スペクトル分析によって、その検出に有効ないくつかの波長候補を得た。また、第二ステップでは、臭気で汚損した発泡スチロールに濃度の薄い塩酸をスプレーした結果、大部分の臭気の強度を最初の10分の1のレベルまで弱めることができた。最後の研究ステップでは、用いた7種の果実抽出物のうち、’甘夏’からの抽出物が最もマスキング効果があることが明らかとなった。
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