体外受精胚の移植は、受胎率および産子生産率が低く、多くの研究にもかかわらず改善されていない。我々の最近の研究結果は、着床関連因子を三つの因子群に分類する必要性を示唆していた。すなわち、着床に必要な因子である因子A群、着床に必要な因子で着床時に局在の変化する因子B群、着床能力誘起時に発現するが着床期には消失しなければならない因子C群、である。本研究では、それぞれの特性を示す因子の発現解析を行い、その制御機構について新たな知見を加えることができた。またその成果を基に、上流機構に関わる液性因子を培養液に加えることで、着床率を向上させる体外培養系を構築した。
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