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2014 年度 実施状況報告書

鳥類下垂体転写因子PREBの生理遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25450401
研究機関麻布大学

研究代表者

神作 宜男  麻布大学, 獣医学部, 教授 (60333142)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード下垂体 / 遺伝子発現 / PREB / PRL
研究実績の概要

ニワトリ発生胚の下垂体におけるVIP及びフォルスコリンに対する反応を検討するとともに、白色レグホーン及び名古屋種(名古屋コーチン)の産卵鶏に対してのVIPシングル投与及び連続投与の影響を検討した。また、白色レグホーン、ロードアイランドレッド、岐阜地鶏、ジェリーン(フランスの地鶏)におけるPREB遺伝子多型の検討を行った。
発生胚においては14日及び20日においてフォルスコリン刺激に対しての遺伝子発現上昇が認められたが、VIP刺激では20日胚では反応が認められたが14日胚においては認められなかった。また、産卵中の白色レグホーン及び名古屋種に対してのVIP刺激はPREB及びPRLの発現上昇を誘導する事が示された。これらの結果よりVIP刺激はVIPレセプターが存在しているのが前提であり、前年度に確認された繁殖周期におけるPREB遺伝子の発現変動は視床下部に存在するVIPの変動に影響を受けている事が強く示唆された。
また、遺伝子多型解析に置いても系統として古くより存在している白色レグホーン及びロードアイランドレッドには特定の遺伝子多型のみが存在する一方で、岐阜地鶏、ジェリーンなどでは非常に多種の多型が存在している事が明らかになった。これらの結果は岐阜地鶏やジェリーンが改良途中であることを裏付ける結果であった。
昨年度作成した抗体を用いたウェスタンブロット解析により予測された分子量のバンドが検出された。しかしながら非特異的なバンドも検出された事から、免疫染色解析に今後使用するには抗体精製あるいは免疫吸収などの処理があらかじめ必要である事も判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定した実験はほぼ行えたため。

今後の研究の推進方策

今年度は名古屋種において成立している様々な系統間に遺伝子多型の構成頻度に差があるかを検討し、肉生産あるいは卵生産にPREB遺伝子がPRLを介して影響を与えるかを検討し、産卵種と肉用種あるいは兼用種における選抜マーカーとしての有用性について検討する。

次年度使用額が生じた理由

シーケンス解析を外部に発注しているが、年度内に発注しても請求書が代理店経由のために年度内支払いが難しいために次年度の外部発注に変更したため

次年度使用額の使用計画

本年度に予定している名古屋種の多型解析の解析試料と同時に前年度に解析できなかった試料の送付を行い、解析を同時に進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of chicken prolactin regulatory element binding protein and its expression in the anterior pituitary gland during embryogenesis and different reproductive stages.2015

    • 著者名/発表者名
      Hiyama G, Kansaku N, Tanaka T, Wakui S, Zadworny D.
    • 雑誌名

      Journal of Poultry Science

      巻: 52 ページ: 42-51

    • DOI

      DOI: 10.2141/jpsa.0140036

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 下垂体におけるプロラクチン選択的スプライシングアイソフォームの発現2015

    • 著者名/発表者名
      神作宜男、梅田有里那、滝沢達也
    • 学会等名
      日本畜産学会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2015-03-28 – 2015-03-29
  • [学会発表] 品種間の比較ゲノム解析によるニワトリの就巣行動発現制御に関わる変異の探索と絞り込み2015

    • 著者名/発表者名
      川原玲香,神作宜男,河野友宏,桑山岳人
    • 学会等名
      日本畜産学会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2015-03-28 – 2015-03-29
  • [学会発表] 比較ゲノム解析によるニワトリの就巣行動発現に関わる変異の探索2014

    • 著者名/発表者名
      川原玲香, 河野友宏, 神作宜男, 桑山岳人
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] Comparative genomic analysis for identification of polymorphisms associated with the chicken broodiness trait.2014

    • 著者名/発表者名
      Ryouka Kawahara-Miki, Tomohiro Kono, Norio Kansaku, Takehito Kuwayama
    • 学会等名
      26th International Ornithological Congress
    • 発表場所
      Rikkyo University
    • 年月日
      2014-08-18 – 2014-08-24
  • [図書] ニワトリの科学(分担)2014

    • 著者名/発表者名
      神作宜男
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      朝倉書店 ISBN 978-4-254-45504-5

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公開日: 2016-05-27  

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