本研究では肥育牛の様々な飼養環境における筋肉内遺伝子発現が牛肉生産と関係があることを明らかにした。筋肉内の遺伝子発現モニタリングは、肉用牛の肥育期間における筋肉内の蛋白質蓄積、脂肪蓄積等の生体反応を示唆することができ、肥育システムの改良のための有意義な情報となる。本研究では4グループの限られた遺伝子についての測定であったが、さらに多くのグループの遺伝子発現を測定することは、生体における多くの情報を得ることができる。遺伝子発現に基づく肥育システムの改良のためには、肥育・枝肉成績や筋肉内栄養成分等の牛肉生産と遺伝子発現との相関について、明らかにする研究が必要である。
|