シカ、イノシシは食害をもたらすが、その肉は畜肉と比べ高タンパク質かつ低カロリーで、鉄分の含有量も非常に高い。そこで、本研究では先ず食肉の加工技術の中で血絞りによるシカ肉ベーコンとソーセージへの影響を調べ、風味の向上が認められた。 次にシカ肉ジャーキーの加工適性、また保湿剤(トレハロース)添加による影響を調べ、野生シカ肉の食肉利用の可能性について検討した。発色剤・トレハロース添加のジャーキーは、色調と味において一番高い評価を得た。その軟らかさは評価されなかったものの、好ましい食感だと感じるパネルが多かった。また、シカ肉に落花生粉末を添加した実験で、脂質酸化が有効に抑えられることが示された。
|