ネオスポラ症に対するワクチンの作出を、抗原を発現させた藻類クラミドモナスを経口投与することによって行った。クラミドモナスに腸管粘膜付着因子LT-BとNeospora caninumの表面抗原NcSAG1もしくはNcBAG1を共発現させた。蛋白発現クラミドモナスは加熱不活化後、約5×10^6/mLに調整した。ワクチンはマウスに0.5mLを週2回のペースで経口投与を行い、尾静脈からの採血を毎週行ない、血清抗体価を測定した。その結果、抗体は初回投与から3週目に認められ、継続して抗体産生を行った。このことから藻類クラミドモナスの経口は有用なワクチン候補であることが示唆された。
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