人獣共通感染症としての新興ウイルス感染症のリスクを評価した。2005年には国内の動物に感染していたことからSFTS患者が発見された2013年以前から不明発熱性疾患として患者発生があったと考えられる。比較的近縁なBhanjaウイルスは、未だ国内にウイルスが浸淫していないと考えられた。また、SFTSとBhanjaウイルスは血清学的にほとんど交差しなかった。SFTS患者は発生しているが、Bhanjaウイルスのリスクは国内においては殆どないと考えられる。Bas Congoウイルスと国内で分離されたOita、Fukuokaウイルスは分子系統樹解析から遺伝的に異なり、血清学的にも交差しなかった。
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