大腸菌表層ディスプレイシステムを利用して、アジュバントとしてコレラ毒素Bサブユニット(CTB)、あるいはETECの易熱性毒素Bサブユニット(LTB)と抗原としてSalmonella Enteritidis(SE)のfliCタンパク質を大腸菌菌体表層に共発現後、不活化し、鶏に種々の経路で投与したところ、SE鞭毛タンパク質に対する血中IgG抗体価および腸粘液中IgA抗体量が増加した。LTBとfliCタンパク質を共発現した不活化菌の点眼により免疫した鶏にSEを接種したところ、盲腸内容物中のSEの検出数が有意に減少した。本研究成果は、サルモネラに対する粘膜ワクチンの開発に応用できる可能性が示唆された。
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