Prototheca zopfiiによる難治性乳房炎は、有効な防除法は確立されていない。そこで抗プロトテカ抗体検出用ELISAプレートを作製し、プロトテカ性乳房炎感染牛およびプロトテカ不活化抗原投与牛における血清中抗体価を測定し、血清学的診断法の有用性について検討を行った。 プロトテカ感染牛血清では、非感染牛および酵母感染牛血清と比較して有意な抗体価の上昇を確認した。抗体上昇のカットオフ値を43.4に設定したところ、高感度(94%)および高特異性(100%)を確認した。不活化抗原接種による2回投与では抗体価上昇は認め、カットオフ値を上回る抗体価上昇と、投与12週後までの抗体価の維持を認めた。
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