研究課題
平成27年度は、前年度に確立したアリルごとのDNAメチル化状態に着目したウルトラディープバイサルファイトシーケンスについて、バイオインフォマティクス解析および有用性の検証を脳下垂体組織について行い、原著論文として発表した。また、筋細胞の増殖、分化に重要なMstn遺伝子について、前年度までに発見した組織特異的メチル化状態およびmRNAの発現パターンと相関または逆相関する長鎖遺伝子間非コード(linc)RNAを発見し、lincRNAの詳細な発現パターンを検討した。さらに、Mstn遺伝子座のlincRNAの機能を解析するために、lincRNA発現ベクターおよびlincRNAノックダウン用のshRNA発現ベクターの作製を終了した。これをもとにブタ胎仔線維芽細胞や脂肪前駆細胞に導入し、DNAメチル化状態およびmRNA発現状態を検討するための基礎を構築した。以上より、骨格筋、脂肪細胞分化および個体の成長に重要なホルモンの産生組織である脳下垂体でのDNAメチル化解析法の確立およびエピジェネティック制御に関するncRNAの探索系を確立し、エピゲノム改変によるブタ有用形質発現およびそれに類似した現象と考えられるヒト生活習慣病態研究のための基盤構築を終了した。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)
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