• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

血管内皮細胞・周細胞相互陥入部を介した血管新生制御機構の三次元電顕免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25450473
研究機関麻布大学

研究代表者

和久井 信  麻布大学, 獣医学部, 准教授 (40201157)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2018-03-31
キーワード血管新生 / 血管内皮細胞 / 血管周細胞 / 細胞質突起相互陥入
研究実績の概要

ラットに熱可逆性ゲルポリマーを無菌的にインプラントし、同ゲルポリマー内にラットの毛細血管を誘導する。その後に、新生毛細血管を構成する血管内皮細胞と周細胞の変化動態について三次元超微形態学的に検討を行うことで、血管の新生メカニズムを解明することを目的として研究を行ってきた。
本年度は、1)悪性腫瘍の血管熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Dis Angiogenesis (TGA)の検討方法を改良し、BBN誘発ラット膀胱癌を対象として TGAの作製に世界で初めて成功した。その後に血管新制度と血管内皮細胞・周細胞質相互陥入Ednothelial Pericyte Interdigitation (EPI)等に関して三次元電顕免疫組織化学的・分子細胞学的解析を行い、血管新生制御におけるEPI systemにおけるCross-talkについて考察した。さらに、器官培養した毛細血管における (Ang-1,2)/Tei2の発現分布の変化を試みた。2)しかし、安定した器官培養結果が得られたが、血管抽出量が少なく分子細胞学的検討は行えなかった。TGA解析法とは、熱可逆性ゲルポリマー(TG)は10℃以下で水溶液状のゾル状態に、25℃以上でゲル状態になる特性を持つ細胞培養用培地である。25-27℃環境下で直径8mm厚さ3mmのGel-discを作製し無菌的にラットに埋め込む。経日的にdiscを摘出した後、24ウエルプレート底部に靜置したのち、プレート内上部にTGに添加して重層培地を作製し、37℃インキュベータ内で3次元培養する方法である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

ラット膀胱癌インプラント熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Disc Angiogenic (TGA)の作製に世界で初めて成功した。その後に、生体外に摘出してThermoreversible Gel (TG)を用いて器官培養を行い、新生血管の安定増殖を行った。本年度までに、膀胱癌TGA解析法はほぼ確定するこができた。その後に、血管新制度と血管内皮細胞・周細胞質相互陥入Ednothelial Pericyte Interdigitation (EPI)等に関して三次元電顕免疫組織化学的・分子細胞学的解析の条件設定を行った。本年度はTGA解析法を改良して。10℃以下で水溶液状のゾル状態に、25℃以上でゲル状態になる特性を持つ細胞培養用培地である、ラット膀胱癌インプラント熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Disc Angiogenic (TGA)を用いて三次元電顕免疫組織化学的解析を行えた。さらに、25-27℃環境下で直径8mm厚さ3mmのGel-discを作製し無菌的にラット背部皮下に埋め込むTGAに成功した。

今後の研究の推進方策

ラットに化学物質誘発癌組織を誘発させた後、腫瘍に栄養を供給している毛細血管の特性を、血管内皮細胞と周細胞との間のクロストークに着目して検討を行う。腫瘍から支配毛細血管のみを器官培養できる状態で抽出することは、来まだに誰も成功していない腫瘍血管の単離に成功した。本研究では、腫瘍の新生血管を抽出する為インプラント熱感受培養ゲルThermoreversible Gel Disc Angiogenic (TGA)を、化学物質誘発膀胱癌に埋め込む、膀胱腫瘍の新生血管をTGAに誘導するTG-1解析法の確立することから、腫瘍を支配する毛細血管の特性を理解することを目的としている。化学物質誘発膀胱癌作製する為には、10が月かかる為、来年度に小数回のTGA包埋実験が出来ないのが問題点ではあるが。研究配分費用を最大限に活用して、TGA実験を実施する。

次年度使用額が生じた理由

TGA法で新生血管の安定増殖を確認した。その後に血管新制度と血管内皮細胞・周細胞質相互陥入Ednothelial Pericyte Interdigitation (EPI)等に関して三次元電顕免疫組織化学的検討はできたが、回収細胞数が少なく分子細胞学的検討用消耗品を購入できなかったため。

次年度使用額の使用計画

TGA法で新生血管の安定増殖を確認した。その後に血管新制度と血管内皮細胞・周細胞質相互陥入Ednothelial Pericyte Interdigitation (EPI)等に関して分子細胞学的検討を行う。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [国際共同研究] コロラド大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      コロラド大学
  • [雑誌論文] Male rats exposed in utero to di(n-butyl) phthalate: age-related changes in Leydig cell smooth endoplasmic reticulum and testicular testosterone-biosynthesis enzymes/ Proteins.2016

    • 著者名/発表者名
      Motohashi, M., Wempe, MF, Mutou, T., Takahashi, H., Kansaku, Ikegami, M., N.,Inomata, T., Asari, M., Wakui, S.
    • 雑誌名

      Reproductive Toxicology

      巻: 59 ページ: 139-146

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] In utero-exposed di(n-butyl) phthalate induce dose dependent, age-related changes of morphology and testosterone-biosynthesis enzymes/associated proteins of Leydig cell mitochondria in rat.2016

    • 著者名/発表者名
      Motohashi, M., Wempe, MF, Mutou, T., Okayama, Y., Kansaku, N., Takahashi, H., Ikegami, M., Asari, M. Wakui, S.
    • 雑誌名

      Journal of Toxicologic Science

      巻: 41 ページ: 195-205

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Promoting effect of Di(n-butyl) phthalate on urinary bladder carcinogenesis in rats intiated by BBN.2016

    • 著者名/発表者名
      岡山祐弥、杉山光、大門孝行、本橋雅也、武藤朋子、福島昭治、和久井信
    • 学会等名
      第43回日本毒性学会
    • 発表場所
      愛知
    • 年月日
      2016-06-29 – 2016-07-01
  • [学会発表] L-type amino acid transporter 1 and 4F2 heavy chain on tumor microvasculature in N-butyl-N-(4-hydroxybutyl) nitrosamine-induced rat bladder carcinoma.2016

    • 著者名/発表者名
      武藤朋子、本橋雅也、鷹橋浩幸、池上雅博、金井好克、遠藤仁、和久井信
    • 学会等名
      第43回日本毒性学会
    • 発表場所
      愛知
    • 年月日
      2016-06-29 – 2016-07-01

URL: 

公開日: 2018-01-16   更新日: 2022-02-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi