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2013 年度 実施状況報告書

コスモポリタン真菌種からの生分解性プラスチック分解菌の探索と分解機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25450502
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人農業環境技術研究所

研究代表者

小板橋 基夫  独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (10355662)

研究分担者 吉田 重信  独立行政法人農業環境技術研究所, その他部局等, 研究員 (90354125)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード生物環境 / 廃棄物対策
研究概要

平成25年度は様々な環境から真菌を採集し、生分解性プラスチック(生プラ)分解菌を申請者らが開発した生プラ分解菌選抜培地で選抜する計画であったので、小笠原諸島や東大東島のような亜熱帯地域や奥日光の高山帯などの多様な環境の植物や窓枠パッキンから真菌を採収した。各地から採取された植物葉や窓枠パッキン表面を擦った綿棒などのサンプルから、生プラ分解菌選抜培地を用いて生プラ分解能を有する真菌の選抜を行ったところ、総計で437菌株の真菌が分離された。それらについて、形態的分類を行ったところAcremonium属、Alternaria属、Cladosporium属、Fusarium属、Peniciccium属、Pestalotiopsisi属及びPhoma属などの真菌が含まれていることが明らかとなった。これらの菌について、培養菌体からのDNAを抽出して、rDNAのITS領域のシーケンス等に基づき種レベルの同定を行っている。
生プラ分解能を有した分離菌については、現在は生プラ分解培地に用いた栄養源のポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)のエマルジョンより難分解であるPBSAフィルムの分解能の有無を調査する二次選抜を行い、強力な分解菌の選抜を行っている。
以上の知見はコスモポリタンな真菌が生プラ分解能を有することを示すものであり、学術的な意義も大きい結果と考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初掲げた平成25年度の研究計画は「様々な環境から真菌を採集し、生プラ分解菌を選抜し分類学的考察を行う」ことであり、コスモポリタンな真菌から400菌株以上の生プラ分解菌が得られ、それらの同定の一部が行われたたことから、25年度の研究目的は着実に達成されたと判断される。そのため、今後もこれらの豊富な分解菌を利用した円滑な研究の進捗が行われる見込みであり、順調な研究推進が期待できる。

今後の研究の推進方策

今後の研究は、当所の計画どおり生プラ分解能を有する真菌の系統分類を進める。さらに、二次選抜で強力な分解菌を選択して生プラ分解酵素の精製等の解析を行う。

次年度の研究費の使用計画

生プラ分解菌が400菌株以上分離されたため、遺伝子解析等に多くの実験操作が必要となることが予想されるため、実験補助者を雇用して対応したいと考えている。そのため、研究費の一部を雇用に係る人件費(賃金)として使用する。
培養菌体からDNAを抽出して、rDNAのITS領域のシーケンスの解析を行う。それらの遺伝子配列情報に基づいたBLASTサーチ等で種レベルの同定を行う予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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