照葉自然林の復元に向けた取り組みを促進するために、照葉自然林に偏在する種を地域ごとに明らかにすると共に、これらの種の生態的特性を把握することを研究の目的とした。小笠原諸島(父島、母島)において照葉自然林と照葉二次林の調査を実施し、両者の種組成の相違を明らかにした。また、兵庫県西宮市において照葉人工林(社叢として保全されている林齢数百年のクスノキ林)の調査を実施し、そのデータを照葉自然林の既存データと比較することで、両者の種組成の相違を明らかにした。さらに、屋久島に分布する照葉自然林、照葉二次林、スギ人工林(照葉樹林化が進行している林分)の比較検討を行い、三者の種組成の相違を明らかにした。
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