長野県警察が掌握した山岳遭難案件(1998-2013)を整理し,登山者へのアンケート調査を通じて,山岳リスクに対する利用者の対応特性を把握した。北アルプスで山岳事故件数が多い槍ケ岳周辺と白馬岳周辺に地域を限定し,山岳遭難事故の特性と登山者の登山リスクに対する事前準備や危険性に対する態度を把握し,予防策に活用する方策や課題を明らかにした。登山者の登山リスクに対する事前準備や危険性に対する態度について,異なる山岳地域で比較検討し,地域毎の登山者特性に応じた情報提供について提起した。長野県等の「山のグレーディング」および大雪山国立公園の登山路グレーディングについて、導入背景及び今後の課題を提起した。
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