天然から得られる重要な生物活性化合物には、類似の骨格上に様々な置換基を有するものが数多く知られている。これらの網羅的合成法の確立を目的として、強力な抗腫瘍活性を示すMPC1001類およびTTX感受性ナトリウムイオンチャネルを活性化するアコニチン類を標的化合物として合成研究を行った。その結果、その他の類縁体に応用可能なMPC1001Bの初の全合成を達成するとともに、骨格転位に伴うヒドロキシ基の導入を基盤とするアコニチン骨格および酸化的炭素-炭素結合形成を鍵とするアコキレアリン骨格の部分構築に成功した。
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