高齢化社会となった現在、有効かつ安全な記憶障害改善薬の開発が急務となっている。ヒカゲノカズラ科リコポジウム属植物に含有されるアルカロイド(含窒素化合物)には、アセチルコリンエステラーゼという酵素を阻害することにより、記憶障害を改善できることが報告されている。 本研究では、リコポジウム属植物からのアルカロイドの単離・構造決定と化学合成により、記憶障害改善作用をもつ有用なアルカロイドを見出すことを目的とした。その結果、数多くの新規アルカロイドを単離・構造決定するとともに、数種のアルカロイドの効率的全合成を達成した。
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