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2015 年度 実績報告書

水の特性を利用した (η3-ベンジル)パラジウムの新規炭素-水素結合活性化反応

研究課題

研究課題/領域番号 25460026
研究機関東邦大学

研究代表者

氷川 英正  東邦大学, 薬学部, 講師 (20550619)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードパラジウム / 水 / ベンジルアルコール / ベンジル化 / グリーンケミストリー
研究実績の概要

最終年度において、π-ベンジルパラジウム(Ⅱ)が水中におけるborrowing hydrogen methodology によるベンジル化反応において、有効な中間体であることを初めて見出した。本反応は電子不足なアニリンに対して中等度から高等度の収率でN-モノベンジル化を与えた。反応機構の解明のため、D化アルコールを用いた交差実験を行ったところ、borrowing hydrogen pathwayを支持する結果が得られた。本反応は塩基を必要とせず、中性条件で行うことができる。
研究期間全体を通じて、π-ベンジルパラジウム(Ⅱ)の反応性ならびに様々な化合物の合成への応用を検討した結果、水を溶媒とすることによりヒドロキシ基が活性化されて、不活性なベンジルアルコールからπ-ベンジルパラジウム(Ⅱ)錯体を経由する新しい反応を開発できることがわかった。本研究は、水を積極的に利用する新規反応の開発であり、これまでの有機溶媒中での知見とは異なる新しい発見またはユニークな反応性を見出せる可能性を秘めており、意義深いものである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Borrowing hydrogen methodology for N-benzylation using a π-benzylpalladium system in water2016

    • 著者名/発表者名
      Hikawa H.; Koike T.; Izumi K.; Kikkawa S.; Azumaya I.
    • 雑誌名

      Adv. Synth. Catal.

      巻: 358 ページ: 784-791

    • DOI

      10.1002/adsc.201501041

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Direct substitution of benzylic alcohols with electron-deficient benzenethiols via π-benzylpalladium(II) in water.2015

    • 著者名/発表者名
      Hikawa H.; Toyomoto M.; Kikkawa S.; Azumaya I.
    • 雑誌名

      Org. Biomol. Chem.

      巻: 13 ページ: 11459-11465

    • DOI

      10.1039/c5ob01717c

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 水中でのパラジウム触媒を用いたN-ベンジル化/ベンジル位C-Hベンジル化連続反応の開発2015

    • 著者名/発表者名
      氷川英正, 泉京江, 井野友加里, 吉川晶子, 横山祐作, 東屋功
    • 学会等名
      第33回メディシナルケミストリーシンポジウム
    • 発表場所
      幕張国際研修センター(千葉県・千葉市)
    • 年月日
      2015-11-25

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公開日: 2017-01-06  

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