本研究により、Myosin1E(Myo1E)はそのSH3ドメインを介してCavin3(カベオラ形成調節因子)と結合することを見出した。また、Myo1EあるいはCavin3の発現を抑制すると、血清刺激に伴うカベオラの内在化が抑制されること、Aktの局所的な活性化が阻害されること、また細胞の運動能が低下することが分かった。これらの結果より、血清刺激に応答して細胞運動の先導端へ移行したMyo1Eは、Cavin3との結合を介してカベオラの内在化を誘導し、それがAktの局所的な活性化につながること、またそれがMyo1Eによる細胞運動亢進の一因であることが明らかとなった。
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