研究成果の概要 |
細胞表面や細胞外マトリクスに存在する硫酸化糖鎖が, 受容体を介して細胞内にシグナルを入力し, 細胞機能の制御に働く場合がある. この機能は, 硫酸化糖鎖の量・糖鎖長・硫酸化構造によって調節されるため, 硫酸化糖鎖の合成異常は細胞機能に影響を与え, 疾患の原因となり得る. 硫酸化糖鎖の合成異常を起こした遺伝子欠損マウスを解析した結果, 炎症性疾患の病態が重篤に現れ, この現象がマクロファージの過剰な応答に起因する可能性が示唆された. 本研究から, 炎症に関連する硫酸化糖鎖が合成される要因とToll-like 受容体の活性化に関わる硫酸化糖鎖の構造的特徴が明らかになった.
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