ドパミン D2 受容体には D2L 受容体と D2S 受容体が存在する。 本研究では、D2L 受容体特異的な細胞内シグナル伝達系に着目し研究を行った。D2L 受容体に結合するタンパク質として、Rabex5 が同定された。ドパミンにより GTP 型 Rab5 が有意に増加し、 D2L 受容体と PDGFRβ を内包した初期エンドソームの形成が促進された。また、 D2LR ヘテロマウスで見られたハロペリドール投与によるカタレプシーの減弱が Rab5 の過剰発現により有意に改善した。これらの結果より、 D2L 受容体は Rabex5/PDGFRβ を介した行動制御回路に関与すると考えられる。
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