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2015 年度 実績報告書

小胞体機能制御による生活習慣病治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 25460101
研究機関広島大学

研究代表者

細井 徹  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 准教授 (40379889)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードレプチン
研究実績の概要

肥満は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の主要な危険因子である。したがって、肥満の形成機構を解明することは、これらの疾患の発症機構並びに治療薬開発において有用であると考えられる。レプチンは主に脂肪組織より循環血液中に分泌され、脳(視床下部)に作用して抗肥満作用を発揮するタンパク質である。近年、多くの肥満者はレプチンが効きにくい状態、すなわちレプチン抵抗性の状態であることが示され、レプチン抵抗性が肥満発症の一つの要因となると考えられている。私たちは現在までの検討の結果、レプチン抵抗性の形成に小胞体ストレスが関与している可能性を明らかにしてきた。さらに、現在までに小胞体ストレス軽減によるレプチン抵抗性改善候補薬物としてフルルビプロフェンを明らかにしてきた。しかし、フルルビプロフェンがどのような薬理作用により小胞体ストレス軽減効果を発揮しているかについて、その詳細は不明である。一方、小胞体ストレスは糖尿病発症にも関与することが報告されている。そこで今回、フルルビプロフェンの糖尿病に対する影響並びにその薬理作用の解明を試みた。検討の結果、フルルビプロフェンは、アルデヒドデヒドロゲナーゼに結合し、マウスモデルにおいて抗糖尿病効果を示す可能性を示唆するデータを得た。今後は、フルルビプロフェンとアルデヒドデヒドロゲナーゼ、さらには糖尿病発症との関わりについて、さらに検討する必要があると考えられた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Possible involvement of 15-deoxy-Δ12,14-prostaglandin J2 in the development of leptin resistance.2015

    • 著者名/発表者名
      Hosoi T, Matsuzaki S, Miyahara T, Shimizu K, Hasegawa Y, and Ozawa K.
    • 雑誌名

      Journal of Neurochemistry

      巻: 133 ページ: 343-351

    • DOI

      10.1111/jnc.13057.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Synthesis of a peptide that can translocate to the endoplasmic reticulum.2015

    • 著者名/発表者名
      Nakatsu K, Hosoi T, Toyoda K, and Ozawa K.
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 460 ページ: 628-632

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2015.03.080.

    • 査読あり
  • [学会発表] レプチン抵抗性による肥満形成機構の解明と創薬開発戦略2016

    • 著者名/発表者名
      細井 徹, 小澤 光一郎
    • 学会等名
      日本薬学会第136年会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2016-03-26 – 2016-03-29
    • 招待講演
  • [学会発表] 中枢神経系におけるレプチン抵抗性の形成機構解明と創薬ターゲット開発戦略2016

    • 著者名/発表者名
      細井 徹, 小澤 光一郎
    • 学会等名
      第89回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2016-03-09 – 2016-03-11
    • 招待講演
  • [学会発表] 小胞体ストレスを標的とした治療薬開発の可能性2016

    • 著者名/発表者名
      細井 徹, 小澤 光一郎
    • 学会等名
      第89回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2016-03-09 – 2016-03-11
  • [学会発表] 小胞体ストレスによるレプチン抵抗性形成機構の解明2015

    • 著者名/発表者名
      細井 徹, 小澤 光一郎
    • 学会等名
      第38回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 神経細胞レプチンシグナルへのグリア細胞の役割2015

    • 著者名/発表者名
      長谷川 由紀, 細井 徹, 小澤 光一郎
    • 学会等名
      第54回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会
    • 発表場所
      高知市
    • 年月日
      2015-10-31 – 2015-11-01

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公開日: 2017-01-06  

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