研究課題
本研究の目的は、アレルギー性気管支喘息発症におけるセマフォリンの役割について、マウス実験的アレルギー性気管支喘息モデルを用いたin vivo実験により明らかにすることである。平成26年度では、抗セマフォリン7AがIgEならびにIL-33およびIL-17Aによる肺への好中球浸潤を抑制することを明らかとした。平成27年度では、セマフォリン7AのIgEによる気道リモデリング(杯細胞の過形成および肺の線維化)ならびにIL-33およびIL-17Aにより誘導される気道過敏性亢進における関与について検討した。その結果、抗セマフォリン7A抗体は気道リモデリングに対して明らかな影響を示さなかった。一方、IL-33およびIL-17Aによる気道過敏性亢進に対して抗セマフォリン抗体は抑制を示した。これらの結果より、セマフォリン7Aは気道リモデリングには明らかな関与は認められなかったが、気道過敏性亢進の発症に対して関与していることが明らかとなった。また、セマフォリン7Aは肺への好中球の浸潤を介して気道過敏性亢進を引き起こしていることが明らかとなった。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件)
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