セマフォリンは神経ネットワークの構築に関わる神経ガイダンス因子ファミリーを形成しているが、ある種のセマフォリンは免疫反応の促進ならびに制御においても重要な機能を果たしている。本研究では、セマフォリン7AがIgEにより誘導される気道炎症(好中球など)ならびにIL-33およびIL-17Aにより誘導される気道過敏性亢進に重要な役割を果たしていることを明らかとした。このことから、好酸球のみならず好中球浸潤が認められる重症型喘息の病態において重要な役割を果たしている可能性が示唆された。セマフォリン7Aならびにその受容体は、アレルギー性気管支喘息を含めたアレルギー疾患の治療標的となり得るかもしれない。
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