研究課題/領域番号 |
25460136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
浅田 善久 東京理科大学, 薬学部, 教授 (90118779)
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研究分担者 |
李 巍 東邦大学, 薬学部, 准教授 (90328633)
菅野 裕一朗 東邦大学, 薬学部, 講師 (40453849)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | がん幹細胞抑制活性 / Saururus chinensis |
研究概要 |
生薬約200種を用いて、がん幹細胞抑制活性を持つ生薬抽出液をスクリーニングした結果、ハンゲショウ(Saururus chinensis)、キカラスウリ(Trichosanthes kirilowii)、ヒメグンバイナズナ(Lepidium apetalum)に活性が見られた。ハンゲショウ(S. chinensis)より得たメタノールエキスをBioassay Guided Fractionation法により分画し、Tetrahydrofuran-type 4種, Carpanone-type, 8,4'-Oxyneolignan-type, Licarin-type 各1種の計7種の lignan 誘導体を得た。単離した化合物の内、Tetrahydrofuran-typeのlignanの中で、芳香環上に酸素官能基を多く持つ化合物に強い活性が認められた。さらに活性画分を精査し新たに3種のTetrahydrofuran-type lignan を単離している。現在、ソロモン諸島産植物など約20種の抽出物ライブラリーを作製済みで、今後活性スクリーニングを行う予定である。単離した化合物の作用機序に関しては、SC-6、SC-7特に強いmammosphere形成の抑制作用が認められた。またヒト乳がん幹細胞の指標であるCD44+/24-発現量はSC-7により抑制されることを確認している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Saururus chinensis の活性画分には非常に多くの構造の似かよった成分が含有されており、活性成分の単離に時間を要しており、SC-7をリード化合物とする新規誘導体の合成は現時点ではまだ、進行していない。
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今後の研究の推進方策 |
Saururus chinensisの活性成分の単離をさらに進行させると共に、他の植物よりがん幹細胞抑制活性を持つ成分の単離を試みる。また近年、STAT3ががん幹細胞の維持に関与しているとの報告があることより、STAT3活性に対するSC-7の影響を検討する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
残金が1638円であったため、次年度の助成金に回した。 全て消耗品として使用
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