PKCetaを分子標的とした、難治性炎症疾患に対する新規治療法の開発を行った。第一に、炎症性皮膚疾患、特にアトピー性皮膚炎が、PKCeta特異的siRNAによって顕著に改善されることをモデルマウスを用いて証明した。また、この実験を行うにあたり、PKCeta特異的・高効率に発現抑制可能なヒト及びマウスsiRNA配列の探索を行い、その発現を著明に抑制できる配列を見出した。これらの成果は、PKCη遺伝子発現阻害siRNA及びそれを含む医薬品 として特許申請を行った。更に、全身性炎症性疾患モデルとしてApoEマウスを用い、動脈硬化症に対するPKCeta遺伝子・ペプチド治療法の検討も併せて行った。
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