生後2~9日齢または3~10日齢のラットを1日4時間母仔隔離し、聴覚エンリッチ群では隔離中45~55dBの自然環境音を再生した。生後1ヶ月齢のホールボード試験において、コントロール群と隔離群に有意差は見られなかった。ガラス玉覆い隠し行動試験は不適であり、生後9日齢の血中コルチコステロンレベルおよび腹側海馬CA1のGABAb受容体mRNA発現レベルに有意差はなかった。一方、環境エンリッチ群で壁登り行動が有意に増加し、排尿回数は有意に減少した。母仔隔離で超音波発声(USV)が増加し、環境エンリッチで減少した。生後3・6ヶ月齢の居住者-侵入者試験でもUSVが増えたが、母仔隔離の影響はみられなかった。
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