研究課題/領域番号 |
25460177
|
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
河村 好章 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (80262757)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | メタゲノム解析 / 細菌叢 |
研究実績の概要 |
DNA-deduction法を使った16Sメタゲノム法によるデータを精査したところ、一定の菌群の増減は確認できたものの、予想よりも少ない多様性しか確認できず、マイナー菌群を含めた、起因菌と考えられる菌群検出の再現性が確認できなかった。 現在、あらたなモデルマウスを作成すべく準備中である。 FISHによる特定微生物の検出系については、ハイブリダイゼーションの条件設定や、蛍光色素を変えることにより、夾雑物の中でも特異性高く検出することに成功している。 Helicobacter cinaediの6型分泌機構(T6SS)に関連する遺伝子のノックアウト株については、遺伝子レベルでの評価の結果、作成に成功することができた。さらに相補株を作成し、T6SSの直接的な影響を確認する系を構築している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
DNA-deduction法の結果、多様性に富むデータの再現性が得られず、発症に関与する微生物の特定が十分に行えていない。 またHelicobacter cinaediについては、T6SS遺伝子のノックアウト株の作成には成功したが、その相補株は現在作成中であり、動物実験にまで至っていない。 FISHについては、夾雑物の存在下でも一定の細菌を検出することができたので、今後腸管壁等に対して適応していく。
|
今後の研究の推進方策 |
再度、潰瘍性大腸炎のモデルマウスを作成し、DNA-deduction法を使った手法で、細菌叢を明らかにする試みを行う。H. cinaediについても、ノックアウト株が出来ているので、相補株の作成と平行して、早急に動物実験を実施する。 また、日本感染症学会総会でシンポジウム発表したところ、ヒトの臨床検体を提供頂ける施設と話が出来たので、マウスモデルでの精査と同時に、ヒトの腸管細菌叢メタゲノム解析も同時に進め、新知見を見出すように努めたい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
動物感染実験まで進捗せず、その分の使用額が少なかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度は、動物モデルのみならずヒト臨床検体も精査する機会があるので、積極的にデータ取得、解析を行う予定である。
|